網膜円孔・網膜裂孔に対するレーザー治療について
レーザー網膜光凝固術を受けられる方へ
  1. 網膜円孔・網膜裂孔とは?
    多くは近視や年齢による変化が原因となって、網膜に円孔(穴)・裂孔(裂け目)が発生します。その際、飛蚊症を自覚することがあります。この状態で放置すると、網膜剥離が発生し高度の視力低下をきたす可能性が高くなります。網膜剥離を予防する処置(レーザー治療)が必要です。
  2. どのような場合にレーザー治療が必要になるのか?
    網膜に円孔(穴)・裂孔(裂け目)が発生している状態を放置すると、網膜剥離が起こる危険性が高いので、予防的治療としてレーザー治療が必要になります。
  3. レーザー治療はどのように行われるか?
    散瞳後、麻酔の目薬をしたあとにレーザー用のコンタクトレンズをつけて行います。多少の痛みを伴う場合がありますが、10分程で1回の治療は終わります。網膜円孔・裂孔の周りの網膜にレーザーを照射し、網膜が剥離しないように焼き固めます。必要に応じてレーザー治療を後日に追加する場合があります。レーザー治療を行った目の状態が落ち着くまで、眼を強く押さえたり、こすったり、運動はしないで下さい。経過観察の診断の時に医師から説明があります。
  4. レーザ治療を受ける利点は?
    レーザー治療によって約90〜97%は網膜剥離の発生を予防できます。しかしながら症例によっては、網膜円孔・裂孔に対してレーザー治療を行っても網膜剥離が発生することがあり、その場合は手術が必要となることがあります。
  5. レーザー治療の危険性は?
    通常、危険性はほとんどありません。ごくまれにレーザー治療後に白内障が進んだり、眼底出血、網膜剥離などが起こることがあります。合併症によっては視力が低下することがあります。
  6. レーザー治療を受けないとどうなるか?
    網膜に円孔・裂孔が発生している状態を放置すると、網膜剥離が起こる危険性が高くなります。また、自然に穴がふさがることはありません。