「あせも」とは正式には「汗疹(かんしん)」と言い、名前の通り汗によって生じる発疹です。
汗を大量にかくと、汗を皮膚の表面まで運ぶ狭い導管が詰まります。
この導管にたまった汗が、周辺の組織を刺激することで起きる皮膚の炎症反応が「あせも」です。
あせもには、2種類あります。
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紅色汗疹(こうしょくかんしん)
赤い「あせも」で、かゆみや炎症を伴います。「あせも」の中で最も多い症状で、
汗をかきやすい乳幼児や子どもにできやすいです。小さな水泡がたくさんできて、
中心に小さな膿を持つこともあります。皮膚の角質より深い部分に汗が溜まった場合に起こります。
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水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)
透明な「あせも」で、かゆみを伴いません。皮膚の浅い部分に汗が溜まると起こります。
小さく透明な発疹がたくさんできます。数日で、自然に治ります。
子どもは汗をかきやすく皮膚が弱いため、「あせも」になりやすいです。
「あせも」を放っておいたり、掻きむしったりして細菌感染を併発すると、汗腺炎(かんせんえん)や汗孔周囲炎(かんこうしゅういえん)、
伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん=とびひ)、膿痂疹性湿疹(のうかしんせいしっしん)などを起こすことがありますので、早めの治療が必要です。
たいていは、かゆみを伴う湿疹が出ます。汗をかきやすい部分に多く、頭の後ろ、首、脇、膝や肘の曲がる部分などによく見られます。